本日、ノムラ資産管理フェアの竹中平蔵氏の講演に出席してきました。
広い会場に、満員の人。2階席を合わせると3,000人以上?
大臣を辞められて、自由に意見を言えるようになった竹中氏は、終始笑顔で楽しそうに、自らの意見を自らの言葉で語ってくださいました。今回の講演は、楽しく、かつ、ためになり、最後に考えさせられました。
次回もこのような講演があれば、是非参加したいと思ってます。
以下に、要旨を書きます。曖昧な記憶により正確性に難がありますが、ご容赦ください。
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○現状について
世界経済が大変な状態になっている。
緊張感をもってこの事態に対応しなければならない。
そんな中、日本の今の政治は、緊張感がなく、世界に醜態をさらしている。
アメリカ経済は、大変厳しい状態。
さらに、マイナス成長となる見込み。
失業率は約7%。
そんな中でも、アメリカには、オバマ新大統領の政治に大きな期待が集まっている。
特に、経済閣僚は、実績、実力のあるすばらしい人たちを適用した。
それに対し、日本では、銀行のバランスシートが、他の国に比べ良い状態にもかかわらず政治が経済の足を引っ張っている状態。
○格差社会と改革
ブラジルでは、日本のディジタル放送の方式を採用した。
ブラジルの大統領は、”日本人はすごい”。”日本人には非常に感謝している”とのこと。ブラジルに移民した日本人によって、農業が発展し、ブラジルにはなかったリンゴや、米が栽培できるようになった。そんなブラジルでは、ブラジル人が日本語でオペレータの仕事を行っている。ディジタル革命によって、通信がディジタル化され、距離による通信費用に差が出なくなった。今後、日本人オペレータの賃金は、ブラジル人の割安賃金に引きずられ低下していく。他の業種でも同様で、日本人給与は、グローバリゼーションの波により、ブラジルをはじめその他新興国の賃金に近づいていく。
生活レベルを上げるため、高い給与を得るためには、日々、努力し、付加価値の高い仕事をしていく必要がある。
賃金格差が生じたのは、小泉内閣が改革を進めてきたからとするのは、誤りである。改革を進めていたときには、賃金格差が縮んでいた。小泉内閣が終わり、改革が止まった時点から格差は、再び広がってきた。
現在、格差は、世界的に広がっている。
格差をなくすためには、さらなる構造改革が必要。
○日本独自の問題
昨年、日本の株価は11%低下
サブプライムローンのせいではない。アメリカの株価は、昨年6%上昇している。
今年は、日本もアメリカも株価は下落。ただし、日本の株価の下落幅はアメリカより大きい。2005年、郵政民営化を打ち出した時、日本の株価は42%上昇。
小泉内閣が終わり、改革が止まったため、日本の株価は、下落に転じた。
日本の政策によって株価は、どちでも行くことができる。改革次第で日本の株価の上昇も期待できる。
○サブプライムの問題について
サブプライムの問題に関しては、金融機関が審査、信用リスク管理を怠ったために生じたものである。さらに、証券化し、格付け会社が安易に格付けを行い、投資ファンドがグローバルに広げた。
すなわち金融の失態。
中央銀行などの監督する機関の失態。
であった。
ここまでであれば、それほど大きな危機には、ならなかったはずだった。
この問題に、政府の失態が加わった。
公的資金を使うプランが、選挙を意識した下院によって否決されてしまった。
金融の失態に政府の失態が加わったことによって、サブプライム問題は、世界的に大きく広がり世界の株価が大暴落した。
そして、金融危機が、信用不安、信用危機に発展してしまった。
その後、全世界が協調し、公的資金の注入に踏み切ることにより一旦は、信用危機がおさまり、株価が半分程度もどった。
しかしながら、アメリカの実体経済の悪化を示す指標が次々に発表されることにより、再び株価は、暴落した。
負の資産効果(保有している株価、不動産価格の下落により資産が目減りしていく)によりアメリカの消費(アメリカのGDPの7割を占める)が急激に落ち込んだ。
日本のGDPもマイナス成長となる見通し。
○金融危機の問題を解決するには
日本の不良債権処理の最大教訓として、公的資金の注入は、必要だがそれだけでは決して問題が解決しない。
日本では、
1999年に7.5兆円の公的資金注入を行った。
その後4年間、金融危機は続いた。
2002年 竹中氏が金融担当大臣就任
当時の全銀行の貸出金に占める不良債権比率8.5%
2年間で不良債権比率を半分にする竹中プランを提案、実施
2004年、金融危機が終わる。
現在の不良債権比率1.5%
現在の日本の金融機関は健全。
日本の不良債権処理問題解決の最大のポイントは、どれだけ不良資産があるか、損出しをきちんとした。バランスシートを信頼できるものにした。というものであった。
従って、アメリカのサブプライム問題を解決するためには、公的資金を注入する際、
資産の査定をきちんとできるかどうか。不良資産の洗い出しをきちんとできるかどうかにかかっている。
過去20年回、世界で金融危機は50回起きていて平均3.5年でおさまっている。
今回の問題は、非常に大きい問題ではあるが、前述のことをしっかり実行できれば1年程度で金融危機を解決できると考えている。
○実体経済を回復させるためには
世界的に財政政策が行われている。
金融機関が麻痺状態にあり、金融政策が経済対策に効果がない状態になっている。
財政政策、景気対策は、一時的な需要の拡大に効果有り。ただし、一時的に需要が拡大している間に、経済がよくなるような政策を伴っていないと、単に赤字を増やすだけとなる。アメリカの新大統領と経済閣僚は、十分に有効な政策がうちだせると期待されている。
○日本独自の問題
アメリカ経済が悪くなる前に、日本経済は悪化していた。
日本経済の悪化の要因は、サブプライム問題だけでない。
①日本の改革が止まってしまい期待成長率が低下した。
改革が進んでいた当時GDP2%。期待成長率が3%
現在の期待成長率が1%に低下してしまった。
②コンプライアンス不況
この2年間、規制が増えた。
建築基準法の改定により、住宅投資は-10%になった。
金融商品取引法
外資による日本への投資の抑制
○日本経済回復のためには
2兆円をばらまくのではなく以下の3つ(アジェンダ)を提言
①羽田空港の拡張
羽田空港を世界のハブ空港にする。
東京は、アジアの金融センターになれる。
東京は都市のGDP1位。それに対し金融センターランキングでは、東京が9位。
②法人税を引き下げ
日本の法人税は、世界に比べて高い。
③東京大学の民営化
大学をつよくすることにより経済を強くする。
世界の大学ランキングで東大は19位
民営化し東大を競争させ、強化し、優秀な人材を世に送り出す。
○期待される政治のリーダ
国民の声を聞くことは当然
国民の先頭に立って、こうしよう、こうしようではないか、こうしなければ日本はだめになると訴えるような人。
○自立しよう
福沢諭吉の時代、日本の最大課題は、日本が独立国家であり続けられるかどうかであった。
そのとき福沢諭吉いわく(学問のすすめ)
「国民の一人一人が自立しなければ、国家の独立はありえない。」
「もし、この社会が悪いとすれば、国民一人一人が悪いからである。」
「したがって、国民一人一人がもっと賢くなって社会をしっかり支えていこうではないか。そのためにもっと勉強をしなさい。」
今の日本の風潮は、それと逆となっている
なにかあるとすぐに人のせいにする。政府のせい、大臣、社長のせい。
それでは、社会は良くならない。
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